冬のスフマートについて 13

 aic-info.JPG

 秋のスフマートを愉しみながら、じっくりと冬の準備を進めていきます。



 秋本番の中で準備が始まっている冬のスフマートですが、これまでの冬スフマートを振り返ってみますと……

 初めの年は、どことなく水墨画を思わせるような風流な趣があり……

PB098142ss.jpg

 白みがかったグレーと、濃いグレーの部分の濃淡がとても美しいバージョンでした。

 「朧夜」をテーマとして作られる冬のスフマートは、他の季節とは少々異なり、比較的落ち着いた静けさの感じられる色味が特徴的です。
 しかしながら、その静かな空気感を表現するには、やはり手間のかかる染めをひたすらに繰り返していくしかなく、かかる時間はハッキリとした色味と変わらず、もしかしたらそれよりも行程が複雑になることもあります。

 そして2年目は、革の染色としては少し冒険をしてみて……

PB098143s.jpg

 やはりグレー調の色味に仕上げてはおりますが、表面がキラキラと細かいラメによりうっすらと輝いています。

 まるで、池の水面が月明かりに照らされたような、あるいは夜明けが近い朝もやが少しずつ月明かりから陽の光に変わり、ゆっくりと光が差し込んできたような……ゆっくりと深呼吸をしたくなるような美しさです。

 そして最も特徴的だったのが……

PB098146s.jpg

 革の表面に「墨流し」という紙や布地を染める際の古典的な技法を用い、本物の墨を流すことで 独特な表情を作りました。古来の日本らしい揺らぎが感じられ、朧夜の幽玄さが全面に味わえる仕様でした。
 (まだほんの少しではございますが、店頭ではノートカバーOWL-B6のみご覧頂いております)

 革の染色に本物の墨を使う、というのも私たちもなかなか経験がなく、かなり前衛的な試みではありましたが、非常に面白い仕上がりとなり、まだまだ革の染色に様々な可能性を感じたものでもありました。

 そんな流れで来ていた冬のスフマートは、次も負けない風合いに仕上げたいと意気込み……

PB098148s.jpg

 革の色合いを考えて行くと共に、今回はどの型で製作をしていこうか、合わせるスフマート以外の革の色、ステッチのカラーはどうするか、などなど……秋のど真ん中から、近づいてくる冬の到来に備えています。

 まだまだ試作の繰り返しの段階ではございますが、是非次の冬のスフマートも期待をして頂ければと思います。
 動きが出て来た際には、またこっそりと状況をお伝え出来ればと思います。

 また後日に、続きます。




Calendar

Sun Mon Tue Wed Thu Fri Sat
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
293031    
<< July 2018 >>

Information

categories

Archives

search this site.

Facebook

mobile

qrcode