ミネルバボックスの革小物について 1

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 イタリアはバダラッシー・カルロ社の鞣す銘革「ミネルバボックス」は、独特の魅力に溢れた革です。



 ミネルバボックスと言えば、こちらのブログでも過去に幾度も取り上げておりますように、イタリアの名門タンナー、バダラッシー・カルロ社が、イタリア古来の伝統的な鞣し(なめし)を貫き、ゆっくりとゆっくりと時間をかけて作っている革です。

 自然の風合いを活かしながら、たっぷりと上質な「牛脚油」を染み込ませたタンニン鞣しの革ですので、非常に綺麗な表情を生み出します。

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(こちらは製品にする前のミネルバボックス、コニャックです。)

 ミネルバボックスについての詳しいご説明メンテナンス方法なども、これまで取り上げておりますので、是非ご覧頂きたく思います。


 C.O.U.では、現在WILDSWANSのバッグの一部や、ル・ボナーのパパスショルダーなどで使用されており、使い込むごとに増していく革の風合いはには独特のものがあり、エイジングした状態をご覧になると、皆様一様に驚かれます。



 例えば、店頭にも展示しておりますパパスショルダーのタバコなどでは……

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 このような始めのマットな色合いから(これはこれで、シックで素敵なのですけれど)……


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 色も複雑さを増しながら濃くなり、ギラリとした美しい光沢が全面を覆います。

 使い込むうちに摩擦や圧力が加わる事で、シボ(シワ)の具合もやや滑らかにツルリとした表情に変わり、色やツヤの変化が強く感じられます。



 手触りも始めは「ギュッギュッ」とした音が聴こえるほどに、しなやかながらもしっかりとしたコシが強いところから、経年変化してくると革の芯のコシは残りながらも、より一層柔らかさが増し、クタリとしてきます。
 触っていて聴こえてくる音も、「ギュッギュッ」からいつの間にか「ショワッショワッ」とやや広がりのある音に変わるのが、また面白かったりもします。



 二つ並べてみると、その変化は一目瞭然で……

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 まるで別物の革であるかのように革の表情は雄弁になり、使い続けた様々な歴史を語りかけてくるかのようです。

 深くなった色合いは力強さを確実にまとい、滲み出てくる光沢は伝統の技術に基づく重厚感ある輝きとなります。
 様々な革の経年変化を見て行く中でも、ミネルバボックスのこのような変化は、特筆すべきものです。

 堅牢性や柔軟性、革らしい香りなど、たくさんの魅力を携えた革ではありますが、この経年変化こそミネルバボックスの「最大の味であり、魅力である」と言っても過言ではないように思います。



 またミネルバボックスは、実はカラーバリエーションが豊富なことも愉しいところで、細かい色の差を入れますと、10色以上にのぼります。
 カラーに敏感なところは、まさにイタリア気質の現れとでも言いましょうか。

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 色の名前にも、普通にブラックやネイビーなどもあるものの、タバコ、コニャック、グリージオ、ナポリ、パパベロ、オルテンシアなどなど……イタリアらしい表現でネーミングされており、色合いと比べてみると、とてもシックリくるような気もします。



 そんな魅力を備えたミネルバボックスですが、これまでバッグには使用するものの、小物をほとんど製作しておりませんでした(パターンオーダーなどでは、シボのないミネルバリスシオで製作はしているのですが……)。

 しかしながら、バッグを中心として色々な場面でミネルバボックスに触れているうちに、「こんなに魅力のある革なのだから、小物に仕立てるとまた面白いのではないか」と感じ、これまでとはまた異なる趣が生まれることを求めるようになって参りました。



 続きます。



 
 


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