スポンサーサイト

一定期間更新がないため広告を表示しています


初秋2018/音楽を愉しむ・2018年9月

ようやく秋の気配が感じられるようになりました。

夜風が気持ちよくなり、耳をすませば虫の鳴き声が聞こえてきます。夜風に吹かれながら鳴いたり途切れたりを繰り返す虫の声を聞いていると、つい数日前まで続いた猛暑が幻だったかのように秋の雰囲気にのみ込まれてしまいます。この虫、とりわけ美しい声で鳴く松虫や鈴虫が鳴いたり途切れたりを繰り返すことを「虫時雨(むししぐれ)」と呼ぶようで、降ったり止んだりを繰り返す雨「時雨(しぐれ)」の降る音と通うことから秋の季節の言葉として誕生したそうです。

日本は世界でも数少ない四季を持つ国で、四季があるからこそ生まれた美しい言葉がたくさんあります。このような言葉を日常に取り入れて生活できたら素敵だな、なんて最近思っています。

 

 

IMG_5301.JPG

今年は多くの夏祭りに参加しました。

今まであまり日本の伝統行事について特別意識することはなかったのですが、40歳目前にしての急な心境の変化に驚いています。

地元の阿佐ヶ谷七夕祭り、高円寺阿波踊りへの参加は子供の時以来でしたので感慨深いものがありました。当時よりも確実に規模が大きくなっており、メインストリートを外れた路地裏まで露店が溢れる賑わい様を見て、嬉しさが溢れてきました。

こういった日本文化への興味は振り返ってみるとこの音楽との出会いがきっかけだったのかもしれません。

 

 

 

IMG_5641.JPG

 

IMG_5672.JPG

民謡クルセイダーズ / Echoes of Japan (2017年)

昨年末に発売され何度かラジオで耳にするうちに病みつきとなってしまった民謡クルセイダーズ。日本各地の聞き覚えのある民謡とラテン音楽を融合させた音楽なのですが、日本民謡をこんなに格好良い音楽として自宅のリビングで聴ける日が来るとは夢にも思いませんでした。日本民謡のリズムが妙に落ち着きを与えてくれるのと同時に、ラテンのリズムによって心が踊るという不思議な感覚は今年一番の衝撃でした。こういう音楽をきっかけにして、多くの人が日本の文化を掘り下げていくようになると、世の中もっと面白くなるのかなと思います。とにかく素晴らしい出会いでした。

 

 

 

IMG_5635.JPG

Aretha Franklin / Young Gifted And Black (1972年)

出会いがあれば別れもあるのが世の常です。こちら残念ながら先日お亡くなりになってしまったソウルクイーン、アリサ・フランクリン。飛行機が嫌いで一度も来日することがありませんでしたので、亡くなったこともあまり実感がわかないのですが、僕の音楽人生の中ではいつの頃から聴いていたのか憶えていないくらいに日常に溶け込んでいました。おそらく50枚以上はあるアルバムの中から何を選んで良いかわからないくらい名作ばかりですが、夏が終わり穏やかな陽気が訪れるこの季節にぴったりなのは、このアルバムではないかと思いました。アリサというと歌声も私生活もとにかくパワフルな印象が強いのですが、このアルバムは圧倒的な歌唱力を堪能できるのと同時に、穏やかさというか優しさみたいなものがほのぼのと感じられるメロウなグルーヴがあり、とても聴きやすいのではないかと思います。

 

 

 

IMG_5639.JPG

Eric Justin Kaz / If You’re Lonly(1972年)

最後に紹介のこちらはアメリカのシンガーソングライター、エリック・カズ。およそ20年ぶりくらいでしょうか、久しぶりにじっくり聴いています。8月の終わり頃、夜にハナレグミのラジオをなんとなく聴き流していると、最近よく聴いている音楽としてこちらのアルバムの一曲目「Cruel Wind」が紹介されていました。まさかこの曲をラジオから聴くことがあるなんて思ってもいませんでしたが、自前のCDで聴くのとラジオからかかるのでは嬉しさが何倍も違い、ものすごく良い音楽に聴こえてきました。早速あらためて聴き返していると、当時はわからなかった奥深さを感じられじっくりと聴き込んでしまいました。

エリック・カズとの出会いはおよそ20年前、アメリカン・フライヤーというバンドのレコードからはじまりました。当時10代の後半、一時的にパンクロックに傾倒した時期があったのですが、そろそろパンクを聴き続けるのも疲れるなと感じていた頃に、音楽好きのおじさんからアメリカン・フライヤーの「Queen of All My Days」という曲を勧められたのがきっかけです。これが僕のパンクロックの終焉だったのですが、正直なところホッとしました。「なんてほのぼのとして優しい音楽なんだ。」と思いました。そこからどうやらこのバンドはエリック・カズという人がメインでやっているとわかり、このソロアルバムにたどり着いたのです。(後から気付いたのですが一番好きな曲「Queen of All My Days」はヴェルベット・アンダーグラウンド後期のギタリスト、ダグ・ユールの曲でした。実はこの人もメンバーのひとり。) 話を戻しますとこのアルバムは本当に良いアルバムで、秋の夜長にぴったりです。物思いにふけりながら聴くもよし、昼下がりにのんびりと聴くもよしです。 ぜひこの季節に聴いていただきたい音楽です。

 

さて次回は秋も深まる頃かと思います。食べ物もこれから美味しい時期となり、紅葉なんかも今からとても楽しみです。

皆様、よい秋をお過ごしくださいませ。


スポンサーサイト



PR

Calendar

Sun Mon Tue Wed Thu Fri Sat
     12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930
31      
<< March 2024 >>

Information

categories

Archives

search this site.

Facebook

mobile

qrcode