新年のスタート/音楽を愉しむ・2018年1月

2018年がスタートして早い物で1ヶ月が経とうとしています。

一年で最も寒さの厳しい大寒の期間です。先日東京は大雪に見舞われましたが、積雪による吸音効果でいつもの騒がしい街は驚くほど静かになりました。

あらためていつも無意識で耳に入ってきている音がストレスになっているかを実感した一日でした。

寒さはつらいですが悪いことばかりではないですね。

 

 

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さて私事ではありますが先日誕生日を迎え30代最後の一年がスタートしました。

さすがに歳をとったなあと感じます。

20代最後の頃と比べるとネガティブな思考が結構登場することとなり、テンションが下がることもしばしばです。

例えば親孝行ができていないので、何とか元気なうちに孫の顔を見せてあげたいけど…無理かもなあ、なんて今まで考えたこともなかったことを思うようになりました。

これまではまだまだ先の時間がたっぷりあると思って楽観視していたのが、月日の流れの異常な早さに恐怖を感じ今では残りの時間を逆算してものを考えるようになりました。

今年は昭和でいうともう93年です。怖いですね。

そんなネガティブ思考に立ち向かうべく30代最後のスタートは、自分のルーツとなっているもの、本当に好きなものは何かとあらためて振り返ってみました。人生折り返し地点、今年は好きなことをできる限りやって、好きな音楽をたくさん聴いて一日一日を大事に楽しく過ごしていきたいと思います。

 

 

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Leroy Hutson / Anthorogy (1972-1984)

まず1枚目はソウルシンガーのリロイ・ハトソン。

主に活躍した70年代の曲を厳選したベスト盤が昨年秋リリースされました。

この方はソロになる以前は大学時代のルームメイト、ダニー・ハサウェイと一緒にメイフィールド・シンガーズというグループやカーティス・メイフィールドで有名なインプレッションズでヴォーカルを務めていたりしました。

しかし何と言っても素晴らしいのはソロ作品です。

ソフトな歌声とメロウなグルーヴが絶妙に絡み合う極上に心地よい曲の数々です。

家で聴いてよし、車で聴くとなお良し、さらにはDJユースでも絶対に外さない絶妙なバランスは、同年代のマーヴィン・ゲイ、スティーヴィー・ワンダー、カーティス・メイフィールドのようです。

僕は音楽に目覚めた90年代前半の頃、同時にファッションに興味を持ち始めました。

いくら頑張って服装にこだわっても中身が空っぽだとお洒落じゃないということを、だいぶ年上の兄弟がいる友人に教えられ、それならばと思い負けじと格好良い音楽を追求しました。

このリロイ・ハトソンに行き着く流れは、93年にメジャーデビューしたジャミロクワイのファーストアルバム「Emergency on Planet Earth」を購入したことから始まります。

ジャミロクワイは当時はまだ大ブレイクする前でしたが、直感的に周りのミュージシャンとは違うものを感じました。

格好良い音楽はこれだ!と衝動的にアルバムを買ったのですが、今でも鮮明に覚えているのは日本盤に書かれてあった「スティーヴィー・ワンダーの声とジョン・レノンの心を持つ男」という文句です。

ジョン・レノンはもちろん聴いたことがありましたが、スティーヴィー・ワンダーは名前しか知らなかったので、早速聴いてみたくなり「Innervisions」(1973年)というアルバムを買ったのです。

数あるアルバムの中でなんでこれを選んだのかは覚えていませんが、結果的にこのアルバムを聴き込むにつれてソウルミュージックに夢中になっていったのです。

そして必然的にリロイ・ハトソンに行き着きました。

このベスト盤は非常に良い選曲で、しかもリマスターされ音が格段と良くなったので最近よく聴いています。

音楽が好きになったあの頃、大人の世界に憧れ背伸びしていた自分、将来への期待に心踊らせてキラキラしていた気持ちを思い出し、テンションが上がっています。

ほんとうに音楽のパワーは素晴らしいとあらためて感じました。

 

 

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Bernard Purdie / Soul Is (1972年)

そしてソウルミュージックを聴くにつれて避けては通れなかったミュージシャンがこちら最強のセッションドラマー、バーナード・パーディです。

アレサ・フランクリンのバックバンドのバンマスを務め、数多くのソウル、R&B、ジャズの名曲に携わってきた生きる伝説です。

自分の好きになっていったソウル・ジャズ、ジャズ・ファンクの名曲には決まって分厚い歯切れの良いパーディのドラムプレイが欠かせませんでした。

初めて知ったのは確か95年にリリースされたスカパラのアルバム「Grand Prix」だったと思います。

その中の1曲で共演しており、当時は高校生でお金もなかったのでアルバムのブックレトを毎日隈なく読み返していたのですが、とてつもなく凄いドラマーなんだなということだけはわかりました。

それ以降、購入する様々なアーティストのアルバムのクレジットを自然とチェックするようになったのですが、バーナード・パーディの名前があるとドラムの音に集中して聴いてしまう自分がいました。

そして最近びっくりしたのは、なんだか巷ではバーナード・パーディのドラムプレイが異常に盛り上がりを見せていることです。つい先日ラジオを聞いていると夜中のコアな時間帯でもないのにパーディ独自のフィルを取り上げ「ダチーチーチー」と名付けて、その「ダチーチーチー」と聞こえる曲を数多くの作品から探し出して聴くという斬新な楽しみ方が紹介されていました。

言われてみれば確かにと思って色々聴き返してみると出るわ出るわの「ダチーチーチー」。

パーディ本人曰く「ハイハットとスネアとバスドラの組み合わせを探求しているうちに、特徴の一つになってしまった。」とのことです。 これまで良い曲だなあと聴いていた名曲が「ダチーチーチー」を意識して聴いてしまうとつい笑いが出てしまい楽しくて仕方がないです(笑)

新年からとてもハッピーな気分にさせてくれます。

このアルバムはそんな巷の盛り上がりからなのか、最近になって立て続きに再発されているものの一つで72年のソロリーダー作品です。さて、いくつの「ダチーチーチー」が聴けるのか?これからじっくり堪能しようと思います。

 

 

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Ry Cooder / Get Rhythm (1987年)

最後に紹介するこちらは上記2枚とはうって変わって、世界各国の多くのルーツミュージックを発掘し、自身の作品に取り入れ世界に広めたギタリスト、ライ・クーダーの87年のアルバムです。

ライ・クーダーには今の自分に音楽だけではなく趣味思考の面で大きな影響を受けました。

様々な人種、異文化を尊重しそれぞれの良さを世界中の人に音楽によって表現し多く伝えていることに感銘を受けました。

世界では未だ争いが絶えませんが、宗教や人種の違いから起こっていることが多いです。対立するのではなく異文化と交流することで、それぞれの特徴が混じり合い今までにない斬新なものができたり、面白いことが起こったり、美しいものが生まれます。

ハーフやクオーターの人に美男美女が多いのもまさにその通りで、この世界はそのようにできているのではないかとさえ思っています。

ライ・クーダーの作品はどれもそれを証明させてくれるものばかりです。

このアルバムはカントリー、ブルース、ゴスペル、ファンク、カリプソ、沖縄音楽等々、アメリカと世界各国のルーツミュージックを混ぜ合わせ、独自の味付けをして、最後にロックンロール調に仕上げたものです。

そして万人受けするほど口当たりが良いのです。

曲目からテンションの上がる爽快なナンバーで、ワクワクしてしまいます。

純粋に音楽は楽しいと思わせてくれる一枚です。

 

以上、新年におすすめの3枚でした。

 

今年はこの3枚で例年以上に気持ちよくスタートできました。

ぜひ聴いてみていただけたらと思います。



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