SAFFIAN GOAT(サフィアンゴート)について


ドイツにかつて存在した幻のタンナー、クリッパー社のサフィアンゴートについてのご紹介です。
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ゴートレザーといいますと一般的には牛革に比べあまり馴染みのない革ではあるかと思いますが、成長した山羊の皮を鞣したもので、ゴートスキンとも呼ばれています。
きらびやかな見た目でありながらも、薄くて軽く柔軟性があり、繊維が細かくぎっしり詰まった強靭な革であることから、古来より高級皮革として扱われていました。
現在でも大手メゾンブランドの鞄や革小物を中心にゴートスキンの製品をみることができます。

世界でトップクラスの品質とされているゴートスキンといえば、1903年創業のフランスの老舗タンナー・アルラン社製のものが有名です。
名だたるブランドのゴートスキン製品は、このアルラン社製のものを使用されていることが多いかと思います。
クロムで鞣されたアルランゴートはシュリンク加工による細かなシボと、クロム鞣しならではの発色の良さも人気のひとつです。

さて本題に移りますが、今回ご紹介しますこちらのサフィアンゴートは、今ではもう入手する事ができない大変希少な革で、ドイツのタンナー・クリッパー社がかつて生産していた、世界で唯一のタンニン鞣しによるゴートスキンです。



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このタンニン鞣しのゴートスキンの歴史は中世初期(5世紀頃)まで遡ります。
中世ヨーロッパ貴族といえば派手で奇抜な髪型や衣装、きらびやかな装飾品を身につけ優雅で贅沢な暮らしをしていたというイメージですが、そんな貴族達に愛用されていたものがこのサフィアンゴートです。



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宝石のような輝きと強靭な耐久性が当時の最高級皮革であることは疑う余地もありませんが、このサフィアンゴートの凄さのポイントはタンニン鞣しの革ということです。
タンニン鞣しは植物から抽出したタンニン=シブの成分を用いて鞣します。
天然の成分を中心に使用していることから、一般的にはクロム鞣しのような発色の良い着色は困難で、イタリアの皮革ブッテーロのようにある程度の発色の良さを出すことができても、時間が経つにつれ徐々に渋みを増した色に変化していきます。
しかしながらサフィアンゴートはタンニン鞣しではありえない発色の良さや、経年による変色がほとんどないということ、さらには使い込むとより一層光沢を増すという点が他に類を見ない珍しい革です。
さらに驚くべき事は、表面の細かく上品なシボはなんと職人の手によりひとつひとつ手揉みでつけられたシボだということです。



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クロム鞣し技術のなかった中世ではこのように非常に手間のかかる方法しかなかったのは仕方が無いのですが、この手法を近年まで継承して製作していたクリッパー社も、ものづくりを大切にする伝統のドイツらしく、とても感心してしまいます。
しかしこのように品質が良くても手間がかかり商売の割に合わないものは、時代とともに廃れていくのが世の常で、最後まで頑張っていたクリッパー社も残念ながら10年近く前に廃業してしまいました。
これでクリッパー社が中世より代々受け継いできたサフィアンゴートの製造技術もここで途絶えてしまうことになったのは大変無念です。
そんな現在では希少になってしまった革ですが、ワイルドスワンズのアトリエでは僅かながらストックをしておりましたので、今年の9月に行われた雑誌Begin x伊勢丹のコラボイベント「世界のモノ博」でWILDSWANS製品「LAFARO」を少量ながら発売することができました。



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こちらは伊勢丹新宿メンズ館1F(東京)、岩田屋本店本館5F(福岡)、イセタンメンズスタイル ルクアイーレ8F(大阪)で発売中です。
カラーによっては既に在庫が無くなってしまったものもあるかもしれませんが、在庫についての詳細は各販売店舗までお問い合わせいただければと思います。
実際に手に取ってみていただけますとこの革の良さを体感していただけるかと思います。

伊勢丹新宿メンズ館(代表)03-3352-1111
岩田屋本店(代表)092-721-1111
イセタンメンズスタイル ルクアイーレ8F(直通)06-4301-3907

キラキラした華やかさはこの季節にぴったりで、男性だけではなく女性へのプレゼントにもおすすめです。


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