OAK BARK SOLE BENDS(オークバークソールベンズ)について 1

aic-leather.JPG
イギリスの老舗タンナー・ベイカー社が製作する、屈強で丈夫な革・オークバークソールベンズについてのご紹介です。

イギリスの老舗タンナー・ベイカー社(J.&F.J.BAKER Co.Ltd.)は、ロンドンから西に高速で4時間のデヴォン州の田舎町コリトンに所在し、皮革業界では伝説的なタンナーとして知られています。
001.JPG
従業員数は20人ほどの家族経営の小規模タンナーですが、ジョン・ロブをはじめとした英国最高級紳士靴に使用されていることで有名なタンナーで、1860年に古くからあったタンナーを今のベイカー社が買い取り、2000年前と同じ製法や工程で作りつづけているそうです。

ベイカー社の作る革は大別しますと2種類あります。一つはC.O.U.銀座店5周年記念アイテムで用いた靴のソール用の革・オークバークソールベンズ、そしてもう一つは同じくC.O.U.銀座店の6周年記念アイテムで用いたブライドルレザーです。
どちらも長い時間をかけて鞣すため非常に耐久性に優れ、使用するほどに革の魅力が増してくるのですが、とにかくクオリティの面では他のタンナーとは比較にならないほど素晴らしく、他社と比較しても「全く別物」と呼んでも差し支えないくらいユニークな皮革です。
先日このベイカー社に訪問させていただいた際に、社長のアンドリューさんが初回工程から最終工程まで一つ一つ丁寧に説明してくださいましたので、今回はこれらベイカー社の革がどのように製作されているのかを、順を追ってご紹介させていただきたいと思います。

まず最高級の底材として名高いのが、オークバーク(樫の木)のタンニンで鞣された革・オークバークソールベンズです。ベイカー社の革の特徴はこのオークバークを使い、とにかく長い時間をかけて鞣していくのが最大の特徴です。

002.jpg
こちらがオークバークの木材です。オークバークはデヴォン州ではそこら中に生えている代表的な木で、全て地元の村でまかなっています。木材置き場にはこの先3年分のオークバークがストックしてあり、材料不足になる心配はないそうです。

さて、製作工程に於いて最初に案内していただいた場所は、塩付けされた原皮の塩分を取り除く作業場です。

003.jpg
まずは塩を付ける前に脂を取り除きます。これは鞣し時に再利用します。

004.jpg
その後、塩を付けて保管しておきます。

005.jpg
そして塩付けされた原皮の塩分を取り除くために水槽に浸けます。

006.jpg
そうしますと表面の毛もちょっと擦るだけでとれやすい状態になります。

007.jpg
次に石灰を入れた槽に移します。ここで完全に毛を取り除きます。

008.jpg
この道具を使って表面の毛をツルツルに削ぎ落とします。

次はいよいよタンニン槽に浸ける工程です。

009.jpg

010.jpg
ここでオークバークを大量に入れてかき混ぜ、約1年間(!)という長い時間漬け込みます。


011.jpg
次は1年かけて漬け込んだ革を取り出し、乾かします。

012.jpg

013.jpg
乾くと表面がうねってくるので、ローラーを使って平にしていきます。

014.jpg
長い月日をかけ、こうしてオークバークソールベンズは完成致します。

今でもベイカー社は靴メーカーのお客様がメインとなっているそうですが、小規模タンナーかつ、なかなか原皮が調達できないという世界的な事情についても気になっていたのでお伺いしましたところ、ベイカー社では自社で牛を飼っており、その皮を使っているので変わりはないとのことでした。
原皮の他、鞣しに使用する樫の木、水、油脂等、材料となるものは全て地元の村で調達し、化学薬品を使わず自然の材料を使って時間をかけて鞣すという方法は、現在おそらく世界中を探しても他にはないかと思います。
製法が2000年変わらないというのも頷けるタンナーです。


続きます。



 


Calendar

Sun Mon Tue Wed Thu Fri Sat
      1
2345678
9101112131415
16171819202122
23242526272829
30      
<< April 2017 >>

Information

categories

Archives

search this site.

Facebook

mobile

qrcode