手染めオーダー靴ブランド・floriwonne(フローリウォネ)について 1

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 この夏の終わり、C.O.U.にまた新たな仲間が加わります。

 WILDSWANSのスフマート染色を施しているカラリスト・藤澤宣彰氏が手掛ける革靴ブランド、floriwonne(フローリウォネ)についてです。


 

 WILDSWANS(ワイルドスワンズ)では、伝統絵画の技法を革に応用することで、独特な色合いや風合いを生み、様々なカラーを表現するスフマートを展開しています。 
 定番では「古色」をイメージした茶色や緑の共存したアンティーク調の色を始め、C.O.U.では一年に4回、春夏秋冬の季節に合わせ、日本の四季を豊かに感じられるような色彩の季節のスフマートを企画しています。

 そんなスフマートは、元々は色づけのされていないまっさらな色の状態の革に、アニリン染料を始めとした多くの染料を、幾重にも重ねてはぼかし、染めては磨きを繰り返しながら、手作業にて他にないムラ感や表情を創り出しているシリーズです。

 スフマートを製作する上で欠かせない存在なのが、革のスペシャリスト、そしてカラリストとして活躍なさっている藤澤宣彰氏です。
 溢れ出る染色の技法やノウハウ、革の扱いに関する知識や経験は果てしなく多く、毎度様々なお話をしながらスフマートは製作されていきます。

 そんな藤澤宣彰氏が自ら手掛ける、手染めによるオーダー靴ブランド・floriwonne(フローリウォネ)がC.O.U.の仲間に加わり、9月18日(水)より展開を始めさせて頂くこととなりました。
 パターンオーダーのような具合で藤澤氏と直接カラーなどを話し合いながら決めていき、一足ずつ丁寧に作り上げられていく靴となっています。

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 シックで大人の風格や高級感が漂う、艶やかなオーラを携えた靴となっています。

 藤澤氏が素材の吟味からラスト(靴型)の作成、独特な滑らかなデザイン作りや細かなディテールまでプロデュースし、そして自らの手で多種多様な奥行きのある色に染上げる、なんとも贅沢なブランドです。

 floriwonneの染色元となる革靴の製作は、日本の革靴界の中でも屈指の職人が担当しており、少しずつ紹介して参りますがその作りを見るだけでも、あまりに素晴らしい仕上がりとなっています。そこから更に革のスペシャリストが色や仕上げを施すという、革好き靴好きにはたまらない空気が漂います。

 C.O.U.ではまず銀座店にてサンプルを展示させて頂き、アポイントメント制にて藤澤氏と共にご興味を頂いたお客様とのオーダーを承らせて頂きたく思います。
 詳細に関しましては、もろもろのご紹介の後にご案内させて頂きますので、しばし魅惑の靴の世界にお付き合いくださいませ。


 C.O.U.での季節のスフマートのように、あらゆる色の染料や仕上げを用いてまるで魔法のようにたくさんの色をオーダーすることが出来ます。薄い色から濃い色、ムラやグラデーションなど、お好みに合わせて自在に対応が可能です。

 一色で鮮やかに透明感溢れる色に染上げるのも良いですし、多くの色を重ね合わせて立体感溢れるえも言われぬ色に仕上げるのも美しいでしょう。あるいは季節や風景などテーマを想像しながら、他のどこにもないオリジナリティを出すのも愉しいと思います。

 いずれにせよfloriwonneの色彩の世界は幅広く……いえ、無限に広がっていると言っても過言ではないようにさえ思います。


 染色は、スフマートと同様アニリン染料やアルコール染料などを中心に、特殊な顔料を用いたり、多くのクリームやワックスなどを使用することにより、長い時間をかけて行われます。
 作業そのものは非常にスピーディーで、もの凄いスピードで動いているので手の動かし方すら分からない瞬間も多くございますが、そんな作業を延々と地道に繰り返して出来上がります。

 気が遠くなりそうな作業の連続で生み出された色彩には、思わずため息が漏れてしまいます。……美しい、としか言いようがありません。

 ……と、どうしてもまずは魅力的な色が気になりますが、floriwonneの革靴はその作りもため息が漏れるのです。

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 floriwonneではラスト(靴型)が2パターン用意されています。こちらがまずはベーシックな「ラウンド」タイプです。ラウンドは革靴でも最も基本的な形状ではございますが、floriwonne独自のフォルムで形成されており、滑らかに流れるようなパターンです。

 表革の素材には上質なフレンチカーフが用いられており、革肌のキメが極めて細かく、すべすべと心地良い手触りで、やはり意味も無く撫でていたくなってしまいます。
 (某大手メゾンでも使用されているらしく、道理で高級感がじわじわと滲み出てくるわけです……)

 また、一目でお気づきの方もいらっしゃるかもしれませんが、アッパー(表革)に使われるカーフは一枚革で構成されています。一枚でアッパーを製作しようとすると、とても贅沢な面積で革を裁断しなければなりませんし、製作そのものもより技術を要します。

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 一枚でアッパーを形成するがゆえに、実際に足を履き入れると、革がまるごと足を包み込むような感覚になり、そのフィット感はやはり特別です。吸い付くような……というのはありがちなコメントではございますが、まさに言葉そのものです。

 画像ですとなかなかお伝えしきれないのが、歯がゆいものです……。

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 基本的にはハンドソーンウェルテッド製法で作られ、一部ミシンを用いて製作されます。その作りはバランスよくとてもしっかりと出来ており、海外諸国の既成高級靴にひけをとりません。
 特別な一足だからこそ、永く愛して頂けるように細かな部分までじっくりと作り込まれています。

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 ちなみに、こちらはWILDSWANSの定番スフマートを意識して染色をして頂いたサンプルとなっています。まるでアンティーク品のような色彩でありながらも、美しいツヤを備えた姿は、圧巻です。

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 一枚革のアッパーは、かかと部分でのみ縫製が入ります。なんとも贅沢な話ではございますが、更に目がいってしまうのがその縫製です。

 縫製は年代物の手回しミシンを使用し、ゆっくりとゆっくりと丁寧に行われています。その糸ピッチはもの凄く細かく、そして驚くほどに正確です。

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 かつてC.O.U.で取り扱っておりましたBALINTというブランドの靴も、異常と感じるほどのステッチの細かさでしたが……。floriwonneの細かさや正確さ、そして端のギリギリを縫い込んで行く技術は、日本の第一線の職人の成せる技と感じます。

 革の合わせや糸の処理なども申し分無く、とても整った表情を見せてくれます。ちなみに、履き口のパイピング部分や、更には内側のライニングの革もカラーを決めることが出来ます……そんなオーダー、ほとんど聴きません。完全に自分だけのオリジナルの一足が完成しますね。

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 それにしても、このキラキラと輝くツヤ感はなんとも綺麗です。染色を施しながら入念に磨き込まれた革は、宝石のように煌めきを放ちます。
 勿論、仕上げの磨きまで藤澤氏が念入りに行っています。

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 トゥのラウンド具合はブランドの個性が現れる部分でもありますが、floriwonneはややほっそりとシャープな印象があります。日本ブランドというよりも、まるでイタリア靴のようなライン。
 けれどどこか柔らかいふんわりとした丸みも感じられるのは、日本人の腕による賜物なのでしょうか……。

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 ソールも非常に美しく仕上げられています。ソール部分にはしなやかでキメ細かく、それでいて重厚感があるイタリアンベンズが使用されています。
 レザーソールにおいては、堅牢性と返りの良さ(しなやかさ)のバランスが大切になって参りますが、素材と独特なフォルムが相まって、良好な仕上がりです。

 ソール面はふっくらと丸みを帯びており、足の着地と合わせてショックを受け止めるように広がります。ソールの革はしっかりと厚みが確保されているので、足の蹴り出し時には適度な反発を生み出し、快適な歩行につながります。

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 特にこのウエスト部分のくびれ(土踏まずのライン)は立体的なフォルムで、ググっと絞られています。このフォルムはやはり手作業でしか生み出すことは出来ず、成形後にも仕上げ段階で藤澤氏がさらに工夫を凝らしているそうです。

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 かかと部分もがっちりと丈夫に作られています。化粧釘も綺麗に埋め込まれ見栄えも素敵です。
 こちらのヒールもレザー仕様かラバー仕様を選ぶ事ができます。さらにつま先部分にはスチールをつけることも可能ですし、内部の中敷きを全体にするか半分にするかまで決める事が出来ます。

 ラストはfloriwonne独自の練りに練られたもので、さらにここまで自由度の高いパターンオーダーは至れり尽くせり、といった感があります。

 ……と、まだまだ続くのですが、あまりに長くなりましたので、また明日ご紹介致します。





 続きます。
 

 


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